なろう系小説から現代人の望みを考えてみるブログ

なろう系小説は現実逃避ツールなの?現代はそこまで不幸な世の中なの?小説家になろうから現在人の望みは何なのかを考えてみるブログです。

なろうの小説のコミカライズ化作品について思った事

最近ようやくと言っていいのか、なろう小説のコミカライズ化が認知されてきたのではないかと思う。

Re:ゼロから始める異世界生活」などのようにいくつかはアニメ化され人気を博した物語はあるが、アニメにするほどは人気ではなく、全て語るにはアニメ1期だけでは長すぎるといったものがコミカライズに適しているのではないか。

 

私の個人的な好みの作品ではあるが、2017年3月に「本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~」が完結した。これはもちろんコミカライズ化している。

他にコミカライズしたもので私のおススメしたいものは「盾の勇者の成り上がり」「無職転生 ~異世界行ったら本気だす~」である。

 

基本的にはなろう系の小説は異世界に行ってチートレベルの俺tueee系と揶揄される主人公の活躍劇だが、この私の好きな3つには共通点がある。

下剋上」だ。

 

これらの主人公は下の階層としては強目の立場だが上位に上がるために、努力したり上の階層の人間として慣れる為に頑張っているといういわゆるサクセスストーリーになっている。

一つ目の「本好きの~」のストーリー進行はなろう系版ドラゴンボールと言えるような仕組みで読みやすい。

「本好きの~」の主人公マインは下町の虚弱な少女として生活を始める。そこから町人⇒貴族⇒領主⇒国の重要人物としてどんどん成り上がっていき、その階層ごとに師匠となる人物が出てくる。まるでドラゴンボール亀仙人、神様、カリン様、界王様などメンター(師匠)が変わっていく様な、階層が上がっている実感が分かる仕組みになっている。

また、それぞれの階層に入り込むうえでそれぞれ人物の関係性が変化していく様は女性受けもしやすい。

男女ともに楽しめる作品になっていると思う。

 

二つ目の「無職転生」は元から主人公がかなり強い。しかしある事件をきっかけにしてさらなる強さが必要になってくる。紆余曲折あった結果、世界最高クラスの実力者として認められるほどの強さになってくる。

この「無職転生」は主人公の一代記にもなっていて彼の葛藤や努力、なろうにありがちなハーレム展開も楽しめる。

 

三つ目の「盾の勇者の成り上がり」では導入で主人公が弱い立場に置かれた形で始まる。そこからどう成り上がっていくか、身の回りの信頼を勝ち取っていくかに焦点が当てられて話が展開していく。

 

どの話も権力や強さと内政的なやりとり、心理描写が飛びぬけて良い。

 

しかし、これらの一番の魅力は成り上がりや下剋上というサクセスストーリーであるということだ。

私を含めこのような話が好きな読者は実際の生活でも成功したいという望みが心の中にあるのかもしれない。

いや、このような物語は昔から数多く存在する。今もなお、上記の話がコミカライズ化される程人気なのは上昇志向の人間は現代でもまだまだ多く、今もくすぶっていて、その願望を小説に託しているのだろう。